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縛られている価値観を
壊し始めませんか
写真 NPO法人HUG『東北復興新聞』編集長
本間 美和
さん
ほんま・みわ ●1976年東京都生まれ。大学卒業後(株)日立製作所に入社し、通信システムの営業を担当。3年後に編集者を志し、(株)リクルートの『ゼクシィ』編集部を経て(株)講談社の『FRaU』編集部へ。2009年に退職、同年12月から約2年間夫婦で世界一周の旅に出る。帰国後12年2月NPO法人HUGを設立。被災地復興に取り組む人のための業界新聞『東北復興新聞』創刊。夫婦で講演活動も積極的に行う。ソーシャルワークに関する著書をこの夏に出版予定。東北復興新聞の申込先:WebまたはFax 03-6869-0151

 「よきことを、よきひとへ。」。本間さんが月2回の発行を担う『東北復興新聞』の題字に掲げている一行である。東日本大震災から1年以上が過ぎてメディアの報道は激減し、現地で活動するボランティアの数はおよそ10分の1になった。引き潮のように人が去っていく中で、復興の課題はこれからが複雑になっていくという。

 「でも、元に戻すのではなく、震災前よりも魅力的な東北にしたいと頑張る人々がいます。都市に出ている若者たちが、やっぱりここに住みたいと帰ってくる土地を目指して身を粉にして活動している。この情報を伝えずにいられるでしょうか。そして、紹介した一つひとつの活動を応援したいと思ってくださる人も、きっと日本中にいらっしゃる。つなぎたいですね」

 自らもハンドルを握って、広い地域を取材して回る。切なくて胸を締め付けられる現状も少なくない。それでも強い芽吹きを感じるそうだ。

 「私は学生時代から、あなたは今幸せ?とか、生きるとはどういうことか?とか、根源的な質問を投げかけては、友人にうっとうしがられていました(笑)。目をキラキラさせて理想や人生を語るので、アルバイト先の上司が心配し、夢見ていないでちゃんと企業に入って現実を知った方がいい、と勧めるほどだったのですね」

 就職はできたものの疲弊して退社。編集者として歩き始め、仕事は順調だったが、東京で生まれ育った自分の狭い価値観に、息苦しさを感じるようになった。

 「こうでなきゃいけない、ああしなきゃいけない。がんじがらめの自分に気付いた時に、これを壊さなきゃ前へ進めないと感じました」

 そして、夫と世界を旅するという大胆な行動を経て、「人を笑顔にしたいと目をキラキラさせる自分が、本当の自分だと分かった」そうである。長い長い遠回り。だがやっと振り出しに帰ってきた。「誰でも自分の直感力を信じていいのだと思います。教え込まれた価値観は壊してしまえばいい」

 自分の生き方は自分で決めるもの。封印を解く言葉が満ちていた。

(5月21日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

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