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がむしゃらに働く自分の
目的が何か、を見失わない
写真 (株)ジェーシービー取締役兼常務執行役員
ブランド事業統括部門長
三宮 維光
さん
さんのみや・これみつ ●1959年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業。(株)ジェーシービー入社、調査部、国際部、企画部メディア事業推進プロジェクト座長などを経て、96年企画部市場開発担当課長などを歴任。日本発として唯一の国際クレジットカードを運営するJCBの海外進出拡大業務を担当する。2006年取締役兼執行役員企画部副担当(戦略企画担当)、10年から現職。また(株)ジェーシービー・インターナショナル代表取締役社長も兼務する。

 財布にいつもクレジットカードが入っているようになったのは、いつからだろうか。通貨の異なる海外でもカード一枚で支払いに事足りる便利さは、日本人の海外旅行ブームが始まった1980年代に利用が加速した。だが日本で唯一の国際クレジットカードは、米国などのブランドに押されてまだまだ弱かったそうである。三宮さんは、そんな自社カードの加盟店開拓に、世界中を奔走した一人である。

 入社して、まず配属されたのは調査部だった。カード利用代金の支払いが確認できない利用者に入金案内を行う業務だ。精神的にきついこの仕事に3年近く張りついた。

 「実家が商売を営んでいましたから、手形がどうの、支払いがどうのという切羽詰まった話が日常的な暮らしでした。支払えない人が見えるようでね。お金には使う人の気持ちが映るのだと思った」

 その後に異動した国際部では、海外で加盟店を獲得していく先兵となる仕事だった。自社の支店もない町に出向き、契約をとって歩く。先輩から伝授されたゲリラ作戦も交え、営業を続けたそうだ。でも三宮さんは、その時代の過酷な加盟店獲得業務をこう語る。

 「言葉にならないくらい大変な仕事でしたが、それを武勇伝のように伝えるのは違うと思う。なぜなら、その苦しい仕事の目標は、お客様に気持ちよく旅行を楽しんでもらうことだからです。自分の今の仕事にがむしゃらになるが故に、自分のやり方を否定できなくなりがちになる。本質的な目標を見失ってはならないですよね」

 三宮さん自身も、それを上司から教えられたそうである。

 「社会人になって仕事を始めると、学生時代にはできなかったことができる。それは、他人を幸せにできる権利を持つことではないでしょうか」

 信頼されるブランドの向こうには、それなりの志や闘いがある。社員一人ひとりは、微力であっても企業にとってどんな力となるのか。働く誰もが抱くそのテーマに、三宮さんの体験と考え方から大きな指針をもらった。  

(6月18日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

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