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人の期待に応えていくと
すべきことは見えてくる
写真 (社)東京都歯科医師会会長/橋歯科医院院長
橋 哲夫
さん
たかはし・てつお ●1946年北海道生まれ。71年東京歯科大学卒業。2年間、札幌の歯科医院で修業した後、東京・東村山市にある父親の営む橋歯科医院に就職し、そのまま跡を継ぐ。東京都東村山市歯科医師会会長、東京都歯科医師会代議員、東京都歯科医師会副会長などを経て2013年4月から現職。

 東京都歯科医師会は都内の開業歯科医の学術団体である。会長を務める橋さんは「歯科医師の役割が今、急速に広がっている」と言う。

 虫歯の治療はもちろんだが、高齢者の在宅ケアや嚥下(えんげ)障害のサポート治療なども行う。また、口腔(こうくう)疾患が糖尿病や心臓病など他の疾病と密接に関連していると分かってきたことから、他分野の専門医と連携する機会も増えている。さらに、東日本大震災のような災害時には、身元不明遺体の歯型鑑定に歯科医師が協力するのも当たり前になってきた。

 「とくに超高齢社会は、それを支えるために歯科と医科、行政を連携させ、患者が効率よく治療が受けられるよう環境を整備することが必要です。今はその基盤づくりが私たちの活動の核となっています」

 父の跡を継いで開業医となった橋さん。転機は38歳の時に訪れた。同じ歯科医の弟がくも膜下出血で亡くなった。「人生の幕切れはいつ訪れるか分からない。歯科医師として自分らしい取り組みができないかと考え、それから地域医療に積極的に関わるようになりました」

 とは言え、地域のために何をすればいいのかは分からなかった。ただ、頼まれることは何でも対応してきた。誠心誠意を尽くして。「その結果、自分が何をしたらいいのかが分かったし、自分らしく働くことにつながったと思います」

 歯科医師会の業務は午後から。午前中は自身の医院で患者と向き合う。毎朝4時半に起床し、7時半から診療を開始。朝早くても高齢者や通勤前の会社員など医院にはたくさんの患者が訪れる。「現場の声を聞かないと、歯科医師会で本来やるべきことも見失ってしまうような気がして。それと、患者さんとの触れ合いが私の喜びでもあります。それがあるから続けられる」

 歯科医師会の大きな課題は次代を担う人材の育成。新たな可能性にあふれている歯科業界に、今こそ若い風を吹き込みたいと願っている。  

(12月10日掲載、文:井上理江・写真:南條良明)

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