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英語力と文化の裏づけ。
本物の国際人は二刀流だ。
ギブソン・エキープ(株)代表取締役
イン・コミュニケーション校長
サイモン・チャールズ
さん
サイモン・チャールズ ●1952年ジンバブエ生まれ、イギリス人。イギリスのチャールズキーンカレッジにて化学を専攻。76年ブリティッシュ空手チームの一員として来日。87年貿易会社ギブソン・エキープ(株)設立。その後、日本人の英語嫌いをなくし、女王陛下の使う最上の英語、マナーを身に着ける場を作るという自身の理想で英会話学校イン・コミュニケーションを設立。日本人の妻、長女ベッキー(テレビタレント)、次女ジェシカがいる。著書『イギリスでホームステイ 女王の国のマナーブック』(ワンツーマガジン社)。イン・コミュニケーション(電話03-5478-9112、ホームページhttp://www.incommunication.co.jp)

 落ち着いた英国のインテリアが美しい一室。深々と体を包むソファ。そこにヒゲをたくわえた紳士がにこやかに入ってきた。やはりこのシチュエーションは緊張するのだ。日本で、いやおそらく世界でもあまり類のない、英語と共に英国の最高のマナーまで教えるというスクールである。その理想を実現し続けているのがサイモンさんだ。

 19歳で空手のチャンピオンとなり、日本空手協会から誘われて来日を果たす。空手インストラクターと並行して英語講師も務めながら、サイモンさんは日本の語学教育に大きな疑問を抱いた。

 「言語というのはそれぞれの民族が作り出した文化と切り離せないものです。日本語だってそうですね。日本人の暮らしや文化を知らないと身に着かない。しかし私が体験した日本の英語教育は、あまりにも狭い枠組みの中で規則的な言葉を繰り返しているだけだった。これで語学習得ができるはずがない」

 日本人は遠慮がちで、恥ずかしがりで、自分の意見をはっきり口にすることが苦手、ではある。でもそれは英語圏の人々とコミュニケーションを阻む壁になってしまうという。「大人同士として分かり合いたい、信頼できるビジネスパートナーとなりたい。そう思いませんか。国際社会で十分にやっていける英語力、マナー、そのすべてを総合して学んでほしい」

 英国そのものの一室で、テキストも一切なく、生徒は全員立ったままで緊張感あふれる授業が繰り広げられる。サイモンさんの要求は国際レベル。若いビジネスマンでも、ついていけない悔しさに涙することがあるそうだ。しかし授業後のサイモンさんのフォローは的確で優しい。君が伸びていくためのステップだ、と本人に理解させる熱い気持ちがこもっている。

 「私は、30年前と同じ状況で足踏みしている今の学校英語教育に大きな憤りを感じます。子供たちに本当の英語を学ばせるために、なぜ国も先生も本気にならないのか。お茶を濁していい時期は、とうに過ぎていませんか」

 日本人のすばらしい資質を知っているからこそ、残念だ、と。

(1月30日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

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