メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ここから本文エリア

朝日新聞デジタル > 転職 > あの人とこんな話

朝日求人ウェブ
朝日新聞に掲載された求人情報
朝日新聞に掲載された求人情報
会員登録   会員登録すると直接応募やwebメールでの
送受信など色々な機能が利用できます。
ログイン  
パスワードを忘れたら ヘルプ
ご利用にあたって お問い合わせ
 
映画作りの原点は「希望」。
前向きな生き方を届けたい。
(株)TBSテレビ事業本部コンテンツ事業局 映像事業部
映画プロデューサー
平野 隆
さん
ひらの・たかし ●大分県生まれ。一橋大学卒業後TBSに入社し、1997年より映画製作に携わる。プロデュース作品に『アンドロメディア』『陰陽師』『黄泉がえり』『ドラゴンヘッド』『ゼブラーマン』『下妻物語』ほか多数。次回作として、友人でもあったプロウインドサーファー故・飯島夏樹氏の人生を描いた『天国で君に逢えたら(仮題)』(大沢たかお・伊東美咲主演)が今夏公開予定。最新作の手塚治虫原作『どろろ』(塩田明彦監督/妻夫木聡・柴咲コウ主演)は全国東宝系にて公開中で、興行ランキング4週連続1位獲得。世界24カ国での公開が決定している。『どろろ』ホームページ http://www.dororo.jp

 企業に籍を置きながらも、自分の目指す作品を貫いていき、そして成功させていく仕事人。話題作をさかのぼるとその先に平野さんがいるといわれる映画プロデュースの第一人者である。最新作『どろろ』も快進撃中だ。

 「僕は子供たちのことが気になっています。とくに2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ以来、悲惨な戦いが数多く起きて子供たちが巻き込まれていますよね。

 日本の子供たちは戦禍の中にこそいないけれど、心のバランスがとりにくい社会で苦しみながら、見えない闘いをしていると思う。そんな彼らが勇気を得て、よしっ前を向くぞと思ってくれたらうれしいですね」

 構想を練り、配役をあたり、監督、脚本、音楽、衣装、撮影、照明、美術、さらにCGや宣伝の専門家など大所帯のプロ集団の要としてチームを引っ張る。想像するだけでも大変な仕事だ。その上、スポンサーを探し、くどき、億単位の製作費を集める。

 「一言で言うと頭を下げ続けるのが仕事(笑い)。でも、今までの日本映画になかったエポックメーキングな作品にすると、この『どろろ』では覚悟を決めていたからできたのでしょう。スタッフ同士もプロばかりだからもめますよ。だから徹底して言い分を聞き、交通整理し、僕たちのゴールはここだよねと合意するまで、とことん付き合います」

 映画のため、スタッフのために別の人格になって人に頭を下げるのは平気ですよ、と平野さんは笑う。大きな目的のために、個々の場面では突っ張らないのだという。

 「僕はテーマ性をとても大切に考えています。泣ければいい、笑えればいいという考え方にはくみしない。テーマのとらえ方や表現は人それぞれなわけですが、僕自身は最初から最後までうそをつかず、ぶれないこと。これが立ち位置だと思っています」

 作品があたるかどうか。劇場公開前日まで眠れないほど怖いという。映画『どろろ』は「まるでディズニーランドにいるような楽しい作品ですよ」とプロデューサーの言葉も忘れなかった。

(3月5日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

さらに古いバックナンバー >>