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学問の力とタフな人間性、
この両輪で社会へ走り出せ
筑波大学大学院生命環境科学研究科
情報生物科学専攻 教授
白岩 善博
さん
しらいわ・よしひろ ●1951年生まれ。73年新潟大学理学部卒業。東京大学応用微生物研究所研究生、新潟大学理学部生物学科助教授などを経て筑波大学生物科学系教授。2004年から現職。この間、アレキサンダーフォンフンボルト財団研究員、ミシガン州立大学客員研究員などを務める。マリンバイオテクノロジー学会ほか所属学会多数。筑波大学大学院共通科目ワーキンググループ長、「国際生物学オリンピック 2009つくば」の開催にもかかわっている。専門分野にて国際賞受賞。

 学問を深めて専門分野を究める。だがそれだけで十分なのか。社会で存分に活躍できるのか。修士課程や博士課程の大学院に進む学生が増え続ける中で、新たな課題が浮上してきたと白岩さんは言う。

 「研究を終えて大学院を出ても、それを有効にアウトプットすることが苦手であったり、コミュニケーションに気後れしたりしてしまう。そういう学生の傾向を感じて、強い危機感を持っていました」

 経済同友会が、幅広い「人間力」「社会人基礎力」を身につけた人材が求められると提言したことで、企業側の要求も表面化した。しかしそれ以前からすでに、白岩さんは筑波大学大学院で、多くの大学から注目される行動を起こしていた。専門分野の科目を越えて、大学院内を串刺しにする共通科目を導入し、学生たちに新しい視野を開く試みだ。

 それは、個室で勉強している学生を中央の広場に誘って、いっそうの体力をつけさせたいという発想だと思う。

 「共通科目導入は、学校側が認めてくれた自主活動で、まあ手弁当の勝手連です(笑い)。言い出したのは私で、さらに学生のためなら労をいとわない熱い教師仲間を十数人集め、活動を始めました。

 やりすぎだ、手厚すぎるという声も聞こえてくるのですが、でも現代の学生には必要だと思える。感じているなら行動しないと、教える人間として後悔しますからね」

 柔和な印象からは想像もつかないほどの熱さと、行動力が伝わる。若い人には好きなことを貫いて生きていってほしいと願っているそうだ。そのために、自分の力を生かしきる強さ、マネジメントやコミュニケーションの技術をつかんでいけ、と。

 「自信を持って自分の研究を語る努力を怠らないこと」。この「研究」を社会人なら「仕事」と置き換えて受け取れる。力を磨き、力を発揮する技を持て。白岩教授のエールが聞こえてくる。

(7月23日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

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