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今、日本の働く女性は
もがいているのではないか
写真 ライター/フォトグラファー
有川 真由美
さん
ありかわ・まゆみ ●鹿児島県生まれ。化粧品会社勤務、新人教育、南日本新聞社編集など多くの転職を経て現職。約30カ国を取材し、女性や子供の問題、働く環境、貧困、移民問題、台湾における日本文化・歴史などを取材し旅エッセーやドキュメンタリーを執筆し続けている。台湾で写真展、スライドトークショーなどを開催。共著に台湾ホームステイ生活を書いた『フォルモサの真珠』(台湾屏東県政府文化局)、著書に『あたりまえだけどなかなかわからない 働く女(ひと)のルール』(明日香出版社)がある。日本旅行作家協会会員。公式ホームページ http://www.k2.dion.ne.jp/~miyu/

 海外の取材から帰国して電車に乗ると、空気がどんよりしている。数年前から有川さんはそう感じることが多かったそうだ。よく見ると20代から30代女性の表情が晴れない。彼女たちは何を抱えているのか。

 「一人ひとり直面している問題は違うと思うのですが、でもきっと、問題や悩みを解決する自分なりのよりどころがないからではと思い至ったのです。それは私自身が2ケタ近い転職を繰り返した体験で痛感したことだった。

 会社の仕組みも、上司のアドバイスもまだまだ男性が基本で、女性と一緒に働くという実情に合わない部分が多いからですね」

 有川さんが現在の仕事にたどり着くまでの経緯は起伏に富んでいる。大学卒業後、OLとしてスタートし、その後服飾メーカーで5年、次に写真の腕を磨き、やがて新聞社へ。フリーライターとして上京後、世界の状況を確かめたいと2年近く世界放浪の旅が続く。

 「私の場合は働きながら、ポカッと気持ちに穴の開く部分があった。長時間労働しても、自分自身のキャリアにはなっていないとか、懸命に仕事するほど会社は私の働きに甘えかかってきてはいませんかとか(笑い)。そのやりきれない苦しさの原因が、少しずつ分かったのです」

 結局自分に哲学がなかったから、と有川さんは言う。つまり女性が心地よく働くためには、男性中心の社会で生き抜く知恵がいる。それから、例えばどんな50歳になっていたいかイメージして、やれることを積み重ねる。もし今は動けなくても、足を動かす方向はジリジリ決めておくことだと。

 「もがいていい、ジタバタしよう。そうするうちに自分が分かる、向かう先が分かる」

 まず、女である自分を受け入れよう。女性は敵と戦うな、味方になってもらうことを考えよ。相手を認め助けてもらおう。女に必要なのは、「強さ」ではなく「しなやかさ」。と肩に入った力がラクになる言葉が飛んでくる。だって女性の働く道のりは長いのだからと、エールが続いた。

(9月1日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

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