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自分の葬式で、「どんな人だった!」と言われたいか。
その未来から今を考えてみれば、行く道が見える。
(株)HRインスティテュート代表取締役社長
野口 吉昭
さん
のぐち・よしあき ●神奈川県小田原市出身。横浜国立大学工学部大学院工学研究科修了。建築設計の仕事を経て、1993年にコンサルティンググループ(株)HRインスティテュートを設立。2003年「ビジョンハウス」(セミナーハウス)を原宿に設立し、数多くのプログラムを展開している。主な著書・編著に『遺伝子経営』(日本経済新聞社)、『ロードマップのノウハウ・ドゥハウ』『戦略シナリオのノウハウ・ドゥハウ』(PHP研究所)、 『考える組織』(ダイヤモンド社)、『夢とビジョンを語る技術』(かんき出版)、 『自分マーケティング』(日本能率協会マネジメントセンター)など多数。ホームページ(http://www.hri-japan.co.jp)

 ビジネスに立ち向かう人の主体性をどのようにして引き出すか。やってやろう!という気持ちにするために、どう火をつけ、燃やし続けていくか。それを考え抜き、ビジネスの現場で伝えているのが野口さんだ。

 「人生の中で仕事が占める時間の割合は男女を問わず大きい。それが分かっているのに毎日を日常業務でやり過ごすのは、ビジョンを立てることの意味、そしてビジョンの立て方を知らないからではないですか。仕事を中心に据えて自分が主体者であり、当事者であると自覚した瞬間から、働き方も、学び方も違ってくるはずです」

 大手企業の事業戦略の体系構築などを数多く手がけ、さらに学生や学校の先生、起業家、若手ビジネスマンにスキル向上の手法を伝えるという仕事まで、守備範囲は実に広く、深い。ホームページをのぞくとフリーターのために企画された面接講座まである。

 「あなたが亡くなって、あなたの葬式に友人や親族が集まっていると想像してみてください。やさしい人だったとか、仕事ができるヤツだったとか、この時ばかりは正直な言葉が出てくるでしょう。ならばどう評価されて人生を終えたいか。未来予想図を描いて、今からそこに到達するための道を具体的に進んでいくといいです。仕事、趣味、家族との間での目標。本を書きたいとか、CDを出したいというような目標。それらの目標=ビジョンが、きっとあなたの日常の働き方・生き方を変えるはずです」

 野口さんは、自分の3人の娘さんたちに、幼い頃から「何になりたいか?」「何をして生きていきたいか?」を折に触れ問い続けてきたそうだ。実現したい未来のために、今、本人は何をすべきか。親の仕事は、子供の未来を子供自身に考えさせるための機会ときっかけをつくることだという。

 「自分のためにがんばる仕事が、やがて人々のためになります。そう考えてほしい。仕事の真ん中にあるのはあくまで、人の『心』なのです。企業などでまずこう力説すると、優秀な社員の面々は初め冷たい目で私を見るけどね(笑い)。でもこの部分が弱くなると、日本の仕事力は弱くなると思う」

 自発力。野口さんは何度もこの言葉を口にした。すべてはそこから。一人の人間も大企業も同じである、と。明るくて快活な、そのふっきれた笑顔には曇りがまったくなかった。

(5月23日掲載、文:田中美絵・写真:南條良明)

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