「派遣ワーク」にいざチャレンジ!という時にムクムクとわいてくる疑問の数々。実際に寄せられた派遣に関するさまざまな疑問や質問に、東京リーガルマインドの就職支援アドバイザー、後藤千嘉子さんがお答えします。はりきって派遣ワークをスタートしたものの「こんなはずではなかった…」ということのないように、就職支援のプロからの「転ばぬ先のアドバイス」です。
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後藤千嘉子
ごとうちかこ●1985年、大学卒業後、アパレル商社の(株)レナウンに入社。退社後、キャリアコンサルタント(NPO生涯学習認定)資格を取得。(株)東京リーガルマインドに入社。カウンセリング面談・就職ガイダンス・企業紹介を実施。グループリーダーとして、キャリアコンサルタントの育成指導にあたる。仕事のビジョンとキャリアプランニングを分かりやすく伝えることを心がけている。モットーは、笑顔・誠実。
Q:「家庭と両立できるか不安です」
A:「週2〜3日、時短、残業なしも可能」
主婦の場合、一番気になるのが家庭との両立かもしれません。特に小さな子どもがいると、保育園や幼稚園などの都合もあり、不安も大きいかと思います。その点、派遣ワークは、「週2〜3日だけ」「10時以降出社OK」「16時前退社OK」「残業なし」などさまざまな条件で仕事を探すことが可能。家族構成やライフスタイルに合わせて柔軟な働き方ができるのが大きなメリットだと思います。ただ、自宅の近くで働きたいという希望が多いのですが、勤務地や勤務時間、希望の職種など条件が多くなるほど、求人案件が少なくなる傾向はあります。譲れる条件と譲れない条件をしっかりと確認しておきましょう。
Q:「扶養控除内で働きたいのですが」
A:「事前に派遣会社に相談してコントロールを」
税金や保険のことを考えて、夫の扶養控除内で働きたいという主婦の方も多いですね。税金の面では、年収が103万円以下なら所得税がかかりませんし、配偶者も配偶者控除を受けることができます。年収が103万円超から141万円未満の場合も、一定の配偶者特別控除を受けることができます。保険に関しては、年収が130万円を超えると配偶者の扶養家族から外れ、健康保険や厚生年金に自分自身で加入しなければならなくなります。残業などで予定より収入が増えて年収が控除範囲を超えそうだからといって、契約期間中に急に辞めるのはルール違反です。「扶養控除内」で働きたい場合は、事前に派遣会社とよく相談して、年収をコントロールしてもらう必要があります。
Q:「派遣って福利厚生面が心配」
A:「各種保険や有給もあります」
どの派遣会社で働く場合でも必ず保障されているのが、「労災(労働災害保険)への加入」そして「有給制度」です。「労災」は勤務期間にかかわらず、加入が義務づけられています。有給制度は「6カ月以上継続して働き、その間で8割以上出勤している」ことが条件ですが、これは正社員と同じです。この条件をクリアしていれば10日間、それ以降は1年続けて働くごとに、1日ないし2日ずつ加算されて最高20日まで有給がもらえます。「継続して働く」とは、同じ派遣会社での勤務を意味しますから、たとえ途中で派遣先が変わっても、同じ派遣会社からの仕事であれば問題ありません。また、「産休」は法的に保障されていますが、有給か無給かは派遣会社によって異なります。「育児休暇」についても、一定の要件を満たした場合適用されますが、あらかじめ派遣会社に確認しておくことをおすすめします。派遣会社によっては、ベビーシッター割引き制度など育児サポートが手厚い会社も。そして、「健康保険」や「厚生年金保険」「雇用保険」なども、一定の条件を満たせば加入することができます。健康保険料の自己負担割合は、派遣会社によって違いがあるので確認してみると良いでしょう。
Q:「優待制度にはどんなものがある?」
A:「スキルアップ支援やメンタルケアも」
優待制度メニューは、保養施設や提携スポーツクラブをメンバー料金で利用できたりするのが一般的ですが、派遣会社によっては、スキルアップ支援やメンタル面のケアに力を入れているケースも。スキルアップ支援は、0Aトレーニングをはじめ、ビジネス、カルチャー、英語など多彩なメニューを用意している派遣会社もあります。また、派遣スタッフが、快適に働くにはストレス対策も欠かせないため、電話やメール、面接などでカウンセリングを行うなど、積極的にメンタルヘルスに取り組むところも。このような優待制度メニューは派遣会社によってかなり違いがあるので、事前に調べておくと良いでしょう。ちなみにウェブサイトでは「派遣会社ランキング」なるものが花盛りです。もちろんランキングがすべてではありませんが、派遣会社の規模や得意分野などが分かりますし、福利厚生や優待制度の充実度はもちろん、スタッフのフォローの良し悪しから顧客満足度までさまざまな情報が得られるので上手に利用したいものです。
Q:「未経験者でも貿易事務に就ける?」
A:「実務経験を積んでステップアップも」
未経験者の人が、例えば職業訓練コースなどを受講して知識を身につけても、すぐ正社員になるのは難しいケースが多いのですが、派遣なら比較的容易に実務経験を積むことができます。実務経験を積めば正社員などへのステップアップの可能性も広がります。そのことは貿易事務にもあてはまります。もちろんTOEICの点数や貿易実務検定(C級は比較的取りやすい)、さらには「通関士」などの資格も大きな武器にはなりますが、まずは派遣で一歩を踏み出し、着実に実務を積むことが目標への近道になると思います。貿易事務では当然、英語力が求められ、派遣元の要求レベルはTOEIC650点が多いそうですが、実際には600点程度の方が多く仕事に就かれているそうです。最初のステップとしてスタートするなら500点程度でもOKとする企業もあります。貿易事務と一口に言っても、英語の必要度はさまざま。「コレポン」と呼ばれる外国とのやり取り頻度が少ない海運貨物取扱業(乙仲)や物流、損保、外国為替などは、比較的英語力のハードルが低いと言えます。その上、最近は定型フォームでの英文メールによるやり取りが多くなっているので、日常会話程度の英語力でも大丈夫なケースもあります。

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