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Heroes File
Vol.113 前編

好きな女の子に導かれて

 新進気鋭の映画監督だ。どこかノスタルジックで、エモーショナルな人間ドラマを描くことに長(た)けている。

 最新作『神様のカルテ2』もその一つ。原作は夏川草介さんの同名小説。2011年に公開された前作は、若き内科医師の苦悩と成長に焦点を当てた物語だったが、今作では3組の夫婦を軸に家族、仕事、医療、そして人とのつながりといった複数のテーマを重層的に投げかけている。そのせいか、何か大切なものが心により深く、じんわりと優しく伝わってくるようだ。

 深川さんが18歳の時、付き合った女の子が映画好きだった。彼女のために先回りし、情報を収集しようと映画館に通っていたら、自分がハマってしまったという。

 「映画は一つとして同じものがないし、登場人物はみんな何かしら問題を抱えていた。僕もそうだったので、人生や人との向き合い方を学べた。多感な時期、唯一僕の先生になってくれたのが映画でした」

 映画の世界を志し、専門学校へ。録音技師の勉強をしていたが、先生に脚本なども書くよう勧められ、道が変わった。

 「僕の脚本を仲間が面白いと言ってくれたので映画を作ったのですが、これが最高に楽しくて。カメラを回しているだけで、ものすごい高揚感があったんです(笑)」

 卒業制作映画『全力ボンバイエ!』がいくつもの賞を獲得。だけど監督としては続くと思えず、「脚本家なら」と自宅にこもって書くことに専念した。「でも思いはあるのにうまく書けない。1年で嫌になり、もう少しだけ映画を作ってこの道を諦めようと決めました」

自主上映の成功で
プロになる決意

 ところが自主映画2本が立て続けに、ぴあフィルムフェスティバルのPFFアワードに入選する。いよいよ夢を捨て切れなくなったが、どうすれば映画界へ入ることができるのかが分からない。そこで考えたのが自主上映だった。

 「自ら劇場へ売り込みました。『僕の映画、最高に面白いので上映してください』って。チラシを作る時も大物俳優さんの事務所に『監督の深川ですが』と電話して感想コメントをもらったり。誰かに引っ張り上げてもらおうというより、自分で何とかしなければと思い、動きました」

 初めての自主上映作は『自転車とハイヒール』。キャパシティー100人の会場に170人が押し寄せた。自分の作品を観(み)てくれる人がいる。ただそれだけで幸せだった。

 「その時の感動は忘れられない。光景は今もまぶたに焼き付いています。プロでやっていこうと覚悟を決めたのは、あの瞬間でした」

(井上理江=文 小山昭人=写真)
「後編」は3月30日(日)に掲載する予定です。

深川 栄洋
ふかがわ・よしひろ 1976年千葉県生まれ。専門学校で映画制作を学び、自主映画がPFFアワードに入選し、注目を集める。2004年『自転少年』で商業映画監督デビュー。主な作品に『狼少女』『60歳のラブレター』『白夜行』『神様のカルテ』『くじけないで』など。最新作『神様のカルテ2』が3月21日(金・祝)から全国東宝系にて公開中。
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