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■ テッケン興産株式会社
  施工管理(鉄道工事/土木・建築)
Heroes File
Vol.117 後編

やり続けたことで
手にした脚本賞

 オリジナル脚本「忍ぶの城」で脚本界の新人登竜門「城戸賞」を受賞。それは和田さんが業界紙記者へ転職してから5年目、33歳の時だった。

 そして受賞を機に、あるプロデューサーから映画化の話が持ち込まれる。しかし製作は資金不足などもあって難航。「それで、その人がせっかくだからこの脚本を小説にしたらどうかと。そこで書いたのが『のぼうの城』でした」

 小説は初めてだったが、史実が詳しく表記できて、登場人物の心理描写も丁寧に表現できる。「場面を演出して、より完璧に自分の考えに近づけていけるという面白さがあり、書き上げた時の満足度は高かった」

 『のぼうの城』は大ベストセラーとなり、長年の夢だった映画化も実現する。「好きなものには粘着質な性格。それが功を奏し、小説家という道につながったのだと思います」

 ただ、続けていれば、必ずいいことがあるなどと言う気はない。「好きなら『めげずに頑張ること』が大切ですが、つまらないと思う度合いが8割に達したらやめる決断をしてもいい。変に人生をドラマチックに考えず、そこは冷静に自分を見据えて決断した方が結果的に自分らしい道につながると、経験から実感しています」

誰もが面白いと思う
作品を一生書き続ける

 和田さんは、自然に戦国時代の合戦に関心が向かうという。「当時の武将は強ければ人をあやめることもよしとされ、何でもアリ。そんな時代に生きる者の奇妙さや痛快さを描きたいので、題材も面白い合戦を探すところから始めます」

 今とは百八十度違う価値観を知ることが、現代を生きる人たちの心の支えになることも多いと和田さんは考える。「僕らが悩んでいることも時代が違えば、全く悩む必要のないことかもしれない。そんなことをこの時代の人たちの生き方を通して感じてほしいので、あえて戦国にこだわって書き続けたいと思っています」

 人気作家の多くは複数の作品を掛け持ちして書いているが、和田さんは「性格的にそれは無理」なので一つの作品に集中するスタイルを貫く。

 「たくさん出しても『面白くない』と一度でも思われたらもう次はない。『あの人は数年に1回しか出さないけれど、絶対に面白いから待ってでも読みたい』と思ってもらえる作家でありたい。そのためにも史実は徹底的に調べて、物語を練りに練るやり方は変えたくありません」

 不器用だから人一倍の努力が必要だと肝に銘じている。手を抜かず、地道さを大切にして。和田さんは現在、充電期間中。気が済むまで休んだら次回作へと歩み始める予定だ。

(井上理江=文 小山昭人=写真)
次回は「Heroes File」で女優の水川あさみさんを紹介。
7月20日(日)に掲載する予定です。

和田 竜
わだ・りょう 1969年大阪府生まれ、広島県育ち。早稲田大学政治経済学部卒業。小説『のぼうの城』で2007年に作家デビュー。同作は累計200万部超のベストセラーとなり、12年には映画も公開。他の作品に『忍びの国』『小太郎の左腕』など。小説第4作『村上海賊の娘』で第35回吉川英治文学新人賞、2014年本屋大賞を受賞。
「マイナビ転職」からもご覧いただけます。

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