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Heroes File
Vol.158 後編

 抜群の歌唱力とダンスセンス、そして長身で甘いルックスを生かし、これまでミュージカルや舞台を中心に活躍してきた新納さん。クールなイケメンかと思いきや、根っこはサービス精神に満ちた関西人である。今回の取材中も面白おかしく語り、周囲を笑わせる。そんな新納さんの本質をいち早く見抜いたのは、演出家で脚本家の三谷幸喜さんかも知れない。

 約10年前。舞台を終えた新納さんの楽屋に三谷さんが突然現れ、「一緒に芝居をしませんか」と声を掛けてきたという。その翌日、正式にオファーが届いた。

 「以前から幾つか舞台を観(み)て頂いていたみたいです。三谷作品には2007年の『恐れを知らぬ川上音二郎一座』で初めて出演させてもらい、2年後にはニューヨーク公演『TALK LIKE SINGING』、今年はNHK大河ドラマ『真田丸』です。三谷さんは人生のここぞという時にふらっと現れ、進むべき道を照らしてくれる。僕にとっては大切な存在です」

 「真田丸」で与えられたのは豊臣秀吉のおい、秀次役。秀吉に人生を翻弄(ほんろう)され、不遇の最期を遂げる人物だ。そんな秀次をとことん研究し、人懐っこくて明るく、少々出来の悪いボンボンのイメージで演じ切り、話題を呼んだ。

 新納さんの役作りは作品を俯瞰(ふかん)することから始まる。「現在上演中の舞台『スルース〜探偵〜』もそうですが、台本をもらったら最初2、3回は小説のように読んで全体を理解し、その上で自分はどういう存在でいなければならないかを考えます」。そうするとおのずと自分の役割が明確に見えてくる。こうした、作品への向き合い方は昔も今も変わらないという。

 「仕事の場では、言うべきことは上下関係にかかわらず、遠慮なしに言わせて頂いています。口に出さないと何も伝わらないので。それも20代の頃から変わっていないですね」

 人と自分を比べることもしない。「うちはうち、よそはよそ」と育てられたからだという。「今もその魂が歴然と自分の中にあります。だから、後輩が先に売れてスターダムにのし上がった時も気にならなかった。彼は彼、僕には僕の良さがあると思っていましたから」

 今後は?と問うと、「ずっと目標は立てずに進んできたし、そのスタンスを変えるつもりはありません。ただ、『真田丸』で映像の面白さを改めて実感したので、これからは舞台、映像の垣根なくいろんな作品に挑戦したい」と話す。

 置かれた立場を超え、常に一歩先を見つめて進んでいく。周囲にも惑わされない。軽やかな“自己更新力”を持つ俳優だ。

(井上理江=文 森 浩司=写真)
次回は広告企画「Heroes File」でミュージシャンの坂本美雨さんを紹介(前編・後編)。
前編を12月11日(日)に掲載する予定です。

新納 慎也
にいろ・しんや 1975年兵庫県生まれ。ミュージカル「エリザベート」を始め数々の舞台に出演。ドラマや映画、ライブでも活躍。今年、NHK大河ドラマ「真田丸」に豊臣秀次役で出演。新作の2人舞台「スルース〜探偵〜」は11月25日から新国立劇場 小劇場にて上演中。
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